スウェーデン Sweden– 各国の移転価格税制 –

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最近の動向

スウェーデンの移転価格税制は独立企業原則(Arm’s Length Principle)を基礎としており、同原則は国内法(所得税法)に組み込まれています。その実務は、OECD移転価格ガイドラインを前提とした運用が定着しており、特に文書化(Master File/Local File/CbCR)については、2017年施行の枠組みが現在も基本となっています。

スウェーデン国税庁は、COVID-19に関連してOECDが移転価格ガイダンス(比較可能性分析、損失・追加費用の配分、政府支援、APA等)を公表した際も、これを整理して紹介しており、パンデミック時のTP論点を意識した検討を求めました。

近年、スウェーデンにおける移転価格実務では、無形資産およびこれに関連するグループ内取引の取扱いを巡り、実務・判例レベルで重要な進展が見られます。法令上の大幅な改正が行われたわけではないものの、スウェーデン国税庁は、OECD移転価格ガイドライン(特に無形資産に関する章)に沿い、契約上の形式よりも、実際の機能・リスク・意思決定の所在を重視する姿勢を一層明確にしています。

基本情報

税務当局

スウェーデン
国税庁
(Skatteverket / Swedish Tax Agency、STA)

移転価格税制の対象取引

スウェーデンの移転価格規制は、関連者間の国境を越える取引(または恒久的施設=PEへの所得帰属を含む局面)を対象にしています。
関連者の定義は広範で、一方の他の事業体に対する直接的または間接的な経営、監督、所有権、支配権が考慮して判断されます。法律上の支配関係のみならず、事実上の支配関係も考慮されます。

OECDとの協調状況

OCDガイドライン等への準拠状況

OECD加盟国であり、概ね準拠している。

OECD/G20 BEPS包摂的枠組(IF)の参加国かどうか

Yes

MCAAへの署名状況

Yes

文書化制度の概要

スウェーデンは、2017年3月31日以降に開始する会計年度から、移転価格文書化に関してBEPS行動13の概念を導入しており、文書化規定の概要は下表の通りです。

CbCR

制度の有無
通知の要否
報告期限
※報告対象期間の最終日を基準とした場合
12カ月以内
代理親会社による提出の可否N/A
罰則の有無

MF

制度の有無
OECD形式で充足するか完全充足
作成等の要請同時文書化+提供(準備)
罰則等の有無

LF

制度の有無
OECD形式で充足するか完全充足
作成等の要請同時文書化+提供(準備)
罰則等の有無

参考資料等

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