最近の動向

国家税務総局(STA)は、2021年7月26日に「移転価格事前確認制度管理関連事項の改善に関する公告」を公布し、ユニラテラルAPAの手続を簡略化した。同公告は同年9月1日より施行されている。
これにより、従来6つのステップからなっていたAPAの手続きは、3つのステップで構成されるよるものとされ、申請後90日以内にインタビューや評価を実施のうえ、受理するか否かの決定がなされることとなった。また、申請受理後は、6か月以内に分析・評価、合意の可否が検討されることとなり、合意に至らなかった場合にはその時点で手続き終了となる。
基本情報
税務当局
国家税務総局(The State Taxation Administration, STA)
移転価格税制の対象取引
以下のような関係性がある企業は関連者とみなされる。
- 企業が直接または間接的に他企業の出資比率が25%以上の関係、同一の第三者に直接または間接的に25%以上を所有されている関係(ある企業が中間企業等を介して他の企業の持分を所有し、当該企業が中間企業等の持分の25%以上を所有している場合、間接的に所有する当該他の企業の持分割合は、中間企業等が所有する当該他の企業の持分割合と同じとみなされる。また、配偶者、血縁上の直系親族、またはその他の保護者・家族関係にある2人以上の個人が1つの企業の株を共同所有する場合、所有株式の割合は共同で計算される)
- ある企業が他企業の持分を所有している場合、または同一の第三者が2以上の企業の持分を所有しているが、所有されている持分の割合が閾値に満たない場合であっても、当該企業と他企業との間の債務が、一方の企業が他方の企業の払込資本総額の50%以上を占めている関係、または一方の企業の債務の10%以上が他方の企業によって保証されている関係(独立した金融機関間の貸付または保証を除く)。
- 一方の企業が他の企業の持分を所有する場合、または同一の第三者が2以上の企業の持分を所有するものの所有する持分の割合が閾値に満たない場合で、企業の事業活動が他方の企業の特許、非特許ノウハウ、商標、著作権などに依存している関係、あるいは仕入、販売、役務提供などの事業活動が一方の企業によって支配されている関係
- 一方の企業の取締役または上級管理職(上場企業の取締役会幹事、総経理、副総経理、最高財務責任者、および定款に規定されたその他の要員を含む)の半数以上が、他企業によって任命または委任されている関係、一方の企業の当該要員が他方の企業の取締役または上級管理職を兼務している関係、または両企業の当該要員が第三者によって任命されている関係 ほか
OECDとの協調状況
OCDガイドライン等への準拠状況
概ね準拠
OECD/G20 BEPS包摂的枠組(IF)の参加国かどうか
Yes
MCAAへの署名状況
Yes
文書化制度の概要
CbCR
| 制度の有無 | 有 |
|---|---|
| 通知の要否 | 要 |
| 報告期限 ※報告対象期間の最終日を基準とした場合 | 申告期限 |
| 代理親会社による提出の可否 | N/A |
| 罰則の有無 | 有 |
MF
| 制度の有無 | 有 |
|---|---|
| OECD形式で充足するか | OECD + α |
| 作成等の要請 | 同時文書化+提供 |
| 罰則等の有無 | 有 |
LF
| 制度の有無 | 有 |
|---|---|
| OECD形式で充足するか | OECD + α |
| 作成等の要請 | 同時文書化+提供 |
| 罰則等の有無 | 有 |
中国は、2016年1月1日より移転価格文書化に関してBEPS行動13を適用している。
文書化規定の概要は下表の通りとなっている。
なお、OECDフォーマットとの重要な相違点として、以下のような点が挙げられる。
CbCR
特になし
マスターファイル
Bulletin 42は、産業構造の調整に関する詳細や、グループの主な機能、リスク、資産、ないし研究開発(R&D)施設の人員に関する情報など、より詳細な情報を求めている。また、グループ内のどの企業がCbCRを作成・提出することになっているかについても記載が求められている。
ローカルファイル
Bulletin 42は、現地固有の要因やバリューチェーンの詳細な分析、またバリューチェーンに対する現地固有の要因による貢献、関連サービス取引の詳細、外国投資やグループ内の株式移転に関するの開示等を要求している。

